釣りをしていると、見た目はきれいでも触ると危険な魚に出会うことがあります。とくに初心者ほど「釣れた魚はとりあえず手で持つ」をやりがちで、刺されたり噛まれたりする事故が起きます。
この記事では、堤防や磯でよく出会う危険な魚と、刺されないための予防、もし刺された時の応急処置をまとめます。安全に釣りを楽しむための知識として、ぜひ覚えておいてください。
触ると危険|代表的な「毒魚」
釣り場でよく出会う、ひれなどに毒を持つ魚です。きれいな色でも小さくても油断は禁物。釣れても素手で触らないのが鉄則です。
ゴンズイ|ナマズに似た茶色い体に黄色い線。背びれと胸びれに鋭い毒棘があります。「ゴンズイ玉」と呼ばれる群れで泳ぎ、夜の餌釣りで釣れやすい魚です。死んでも毒は残るので、死骸にも触らないこと。
アイゴ|木の葉のような平たい体で、サビキ釣りでよく釣れます。背・腹・尻のすべてのひれの棘に毒があり、刺されると長く痛みます。食べると美味しい魚ですが、扱いは慎重に。
ハオコゼ・オコゼ類|手のひらサイズと小さいのに、背びれに強い毒。岩場や足元の藻場に潜み、根魚狙いで不意に釣れることもあります。
アカエイ|砂地に潜むエイ。尾の付け根に大きな毒棘があり、刺されると激痛。砂浜や河口で気づかず踏んでしまう事故にも注意です。
ウミケムシ|魚ではなく、毒毛を持つ細長い生き物。夜釣りで仕掛けに食いついてくることがあり、毛が刺さると痛みます。素手で払うのは絶対にやめましょう。
歯・猛毒に注意したい魚
毒棘だけでなく、鋭い歯や「別格」の猛毒にも注意です。
タチウオ・青物・ウツボ|カミソリのように鋭い歯を持ち、暴れたときに手を切ることがあります。針を外すときはフィッシュグリップやペンチを使い、口元に手を近づけないこと。
ヒョウモンダコ|青い輪模様の小さなタコ。かわいい見た目ですが、フグと同じ猛毒テトロドトキシンを持ち、噛まれると最悪、命に関わります。磯場にいるので特に要注意。温暖化で各地に増えています。見つけても絶対に素手で触らず、噛まれたらためらわずすぐ救急車を呼んでください。
釣れた毒魚は、どうする?
毒魚が釣れてしまったら、まず落ち着いて。針を飲まれていなければ、フィッシュグリップで魚をつかみ、ペンチやプライヤーで針を外して海へ戻すのが基本です。素手やタオルで握るのは厳禁。
外すのが難しければ、無理せずハリスを切ってリリースしましょう。針1本より、自分の手のほうが大事です。食べる魚でも、危険な棘は現場でハサミやペンチで処理しておくと安全です。
もし刺されたら?応急処置の目安
あくまで一般的な目安です。まずは落ち着いて。
その場(現場)でできること
- 棘が残っていれば、ピンセットや毛抜きで抜く
- 傷口を真水(飲料水でOK)でよく洗い流す。海水より真水が望ましいです
- 傷口から毒を軽く絞り出すように押す
- 温かい飲み物や使い捨てカイロがあれば、患部を温めるのも有効(魚の毒はタンパク質性で、熱で和らぐとされます。やけどに注意)
お湯が用意できるなら(帰宅後など)
- 43〜45℃くらいのお湯に、30〜60分ほど患部をつける
そして、腫れや痛みがひどい・気分が悪い・呼吸が苦しい・ヒョウモンダコに噛まれた場合は、すぐに医療機関(重症は救急)へ。魚の毒は冷やすより温める方がよいとされるので、保冷剤などで冷やし続けるのは避けましょう。
※これは応急処置の目安です。少しでも不安があれば、ためらわず病院を受診してください。
そもそも刺されない・噛まれない予防
一番の対策は「触らない」こと。釣れた魚は、知っている安全な魚以外は素手で持たないと決めておくと安心です。
フィッシュグリップ・ペンチ・ハサミを必ず持っていき、魚は道具で扱う。暗い夜釣りでは足元や手元が見えにくいので、ヘッドライトで確認してから触る。これだけで事故はぐっと減ります。お子さんと行くときは、危険な魚の存在を先に伝えておきましょう(子どもと釣りを楽しむコツもどうぞ)。
シオカゼの場合|「毒」がなくても、トゲは刺さる
実は僕(シオカゼ)は、ここまで紹介した毒魚に刺されたことは一度もありません。知識を持って、危ない魚をしっかり警戒しているからです。
その代わり——というと変ですが、キジハタ・アカハタ・カサゴといった根魚や、タイを捌くときに、背びれのトゲが刺さって何度も痛い目を見ています。これらに毒はありませんが、トゲが硬くて鋭く、油断するとしっかり刺さります。
毒のない魚でも棘に雑菌等があるので、腫れる場合もありますし十分注意して下さい。
つまり、毒がない魚でも、トゲや歯で普通にケガをするということ。だからこそ、すべての魚を道具で丁寧に扱う癖が大切です。そして、多少の知識を持っておくだけで、危険はぐっと避けられます。「知って、警戒する」——これが一番の安全対策だと、僕は思っています。
まとめ
釣り場には、見た目がきれいでも危険な魚がいます。釣行では素手で触らない・道具で扱う・知らない魚は触らない——この3つを守れば、危険はぐっと減らせます。
正しい知識を少し持っておくだけで、自分も家族も守れます。安全に、釣りを楽しみましょう。
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