こんにちは、シオカゼです。
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朝マズメの堤防で釣れたオオモンハタ37cm(その釣行記はこちら)を、家で捌いて食べ尽くしました。
先に結論を言うと、ハタ系は「1週間熟成させた刺身」が別物のおいしさ。捌き方の手順から、我が家で作った4品、熟成のやり方まで、まとめてレポートします。
オオモンハタはどんな魚?
オオモンハタは、オレンジ色の網目模様が美しいハタの仲間。岩礁まわりにすむ根魚で、キジハタやアカハタと並ぶ「釣ってうれしい・食べておいしい」高級魚です。身は透明感のある上品な白身で、クセがなく、どんな料理にも合います。
37cmもあると、一匹で何品も楽しめる食べごたえ。持ち帰るなら、釣り場での締めと血抜きが味を決めます(締め方・持ち帰り方はこちら)。
ちなみに「ハタって実際いくらするの?」が気になる方は、ハタは高級魚?値段と味を比べてみたでクエやカサゴと比較しています。狙い方はロックフィッシュの始め方をどうぞ。
オオモンハタの締め方と下処理|味はここで決まる
家で捌く前に、釣り場でやっておくと味が変わるのがこの2つです。
- 締める|暴れさせたまま死なせると身に血が回ります。ハサミ1本あればできます
- 血抜きをする|エラを切って海水に浸けるだけ。生臭さがはっきり減ります
- できれば内臓も抜く|アニサキス対策にもなります(後述)
ここを省くと、どれだけ丁寧に三枚おろしをしても味が戻りません。逆に言えば、釣り場での数分が一番効きます。
この作業に使っているのは釣り用のハサミ1本です。締める・エラを切る・内臓を出す、全部これでやっています。専用の道具をいくつも持つより、頑丈なハサミが1本あるほうが実用的でした。
ハサミの選び方は釣り用ハサミのおすすめ|10年使って分かった「1本で全部」の便利さにまとめています。
氷締め・血抜きの具体的なやり方は、釣った魚の持ち帰り方|氷締めと血抜きのやり方に詳しく書いています。夏場は特にここで差が出ます。
そして持ち帰りにはクーラーボックスです。せっかく現場で締めても、帰り道でぬるくなると意味がありません。魚を美味しく食べるための投資としては、いちばん効くところだと思っています。
ひとつ補足です。僕は今、氷を袋に入れて密閉しています。普通の氷は真水なので、溶けると魚が真水に浸かって身が水っぽくなるからです。海水はそのままで大丈夫で、避けたいのは真水だけ。詳しくは青物の締め方と持ち帰り方に書いています。
捌き方|ハタ系は三枚おろしの基本どおり
オオモンハタの捌きは、特別なことは要りません。基本の流れはこうです。
① ウロコを取る|ハタ系はウロコが細かく硬めなので、ウロコ取りでしっかりと。飛び散るので、シンクの中や袋の中での作業がおすすめです。

② 内臓を取り出す|肛門からエラの下まで切り込みを入れ、エラごと内臓を引き抜きます。血合いを歯ブラシでこすって洗い、水気をしっかり拭き取ります。








※背骨は継ぎ目(白い部分)を狙い刃を入れると切断しやすい


③ 三枚におろす|頭を落とし、中骨に沿って包丁を入れて三枚に。ハタ系は骨がしっかりしているので、初心者でも身を追いやすい捌きやすい魚です。




④ 皮を引いて、腹骨をすき取る|刺身用の柵の完成です。皮は捨てずに取っておいてください(あとで最高の一品になります)。


写真つきの詳しい手順は、同じハタ系のオニカサゴの捌き方とほぼ同じ流れなので、そちらもあわせてどうぞ(オオモンハタはヒレの毒がないぶん、より気楽に捌けます)。
ちなみに、キジハタやアオハタとの見分け方はハタの種類と見分け方|キジハタ・オオモンハタ・アオハタを釣り分けた実物で解説にまとめました。「これ、何ハタだ?」と迷ったらこちらをどうぞ。
オオモンハタに毒はある?【結論:ありません】
「ハタ」と検索すると毒の話が出てくることがあるので、先にはっきり書いておきます。
オオモンハタに毒はありません。フグのように特別な処理が必要な魚ではなく、普通に刺身でも煮付けでも食べられます。僕自身、これまで何度も釣って食べていますが、毒を心配したことは一度もありません。
なぜ「ハタ 毒」で心配されるのか
おそらく、南方の大型ハタ類で報告されているシガテラ毒と混同されているのだと思います。これは熱帯・亜熱帯の一部の大型魚で起こるもので、長崎周辺で釣れるサイズのオオモンハタで気にする話ではありません。
ただし、釣り場に「この魚は食べないで」といった注意喚起が出ている地域では、必ずそちらに従ってください。地域や海域によって事情が違うことはあります。
毒より気をつけたいのは「ヒレのトゲ」
毒はありませんが、ハタ系は背ビレやエラブタが鋭くて硬いです。素手で掴むと普通に刺さります。
僕は魚を掴むときは必ずフィッシュグリップを使い、捌くときも背ビレ側から手を入れないようにしています。毒はなくても、ケガはします。
刺身にする前に|寄生虫はどうだった?
「オオモンハタって刺身で大丈夫?」——ここが一番気になるところだと思うので、先に書いておきます。
今回の37cmには、アニサキスはいませんでした。内臓を出したときも、身を切ったときも見当たらず。ただ、これは「この個体はいなかった」という話で、絶対にいないという意味ではありません。
要点だけまとめると、こうなります。
- 皮と身の間の黒い粒… 根魚にはだいたい入っています。無害なので食べても問題ありません
- 白い糸のようなアニサキス… こちらは要注意。ただしハタ系で見たことは一度もありません
- 対策は「内臓をすぐ抜く」… アニサキスは魚が死ぬと内臓から身へ移動します
寄生虫については、専門の記事にまとめました。実際に捌いたときの写真と、黒い粒を拡大した写真も載せています。「これか」と一発で分かると思います。
▶ 釣った魚の寄生虫|黒い粒は無害、白い糸は要注意【ハタ・根魚】
ブルーライトを当てるとアニサキスが光る話や、体表に付く黒い枝のようなものの正体も、そちらに書いています。
食べ方①|当日の刺身はコリコリ食感
まずは王道、釣った当日の刺身。ハタ系らしいコリコリとした歯ごたえで、噛むほどに上品な甘みが出てきます。「新鮮な魚=おいしい」を素直に楽しめる食べ方です。
ただ——正直に言うと、当日の刺身は「食感を楽しむもの」。旨味の本番は、このあとの熟成です。

食べ方②|アラの味噌汁は出汁のかたまり
頭と中骨は、迷わず味噌汁へ。ハタ系のアラからは、料亭級の上品な出汁が出ます。アラを軽く湯通しして臭みを取ってから、味噌汁に。身離れもよく、頬肉やカマの身まで残さず楽しめます。

食べ方③|皮ポン酢はコラーゲンの塊
取っておいた皮は、熱湯でさっと湯引きして氷水で締め、細切りにしてポン酢で。プリプリとした食感で、これがまた日本酒に合うんです。捨てるところがない魚とは、まさにこのこと。

食べ方④|本命・1週間熟成させた刺身
そして今回の主役がこれ。柵の一部をすぐに食べず、冷蔵庫で1週間熟成させてから刺身にしました。

結果は——別物。当日のコリコリ食感とはうって変わって、身はねっとり、旨味と甘みがぐっと濃くなっていました。ハタ系は身がしっかりしているぶん熟成に向いていて、時間をかけるほど旨味成分が増えていくんです。
熟成の基本のやり方は、水気をしっかり拭いた柵をキッチンペーパーで包み、ジップロックに入れて冷蔵庫(チルド室)へ。ペーパーが湿ったら交換しながら保管します。
専用の道具は何も使っていません。キッチンペーパー・ラップ・ジップロック、この3つだけです。
熟成用の脱水シートも売っているようですが、僕は使ったことがありません。それでも1週間しっかり熟成できました。「専用の道具がないとできない」ということはないので、気になっている方は家にあるもので試してみてください。


ボールの中に氷と塩、そこに水を入れてキンキンの状態に熟成用の柵をダイブ!
食べる前に海水の塩分濃度くらい(3〜4%)にした水で表面を洗うと臭みが無く刺身が苦手な方でも食べれるかもしれません。
⚠️ 次はこの方法を試します|身にはペーパーを巻かない
熟成のやり方について、最近もうひとつ知った方法があります。まだ試していませんが、次に大きめの根魚が釣れたらやってみるつもりです。
知ったのは「つり鮮ぴっちぴちTV」というYouTubeチャンネルです。魚屋さんが発信されているチャンネルで、氷を密閉して冷やす「鬼締め」を知ったのも同じところでした。魚を毎日さわっている人の話なので、僕は信頼しています。
ここまで書いてきたのは、柵をキッチンペーパーで包むやり方です。水分を抜くのが目的で、僕はずっとこれが主流だと思っていました。
新しく知ったのは、ほぼ逆の考え方でした。
- 身にはキッチンペーパーを巻かない
- エラのあたりと、尾のあたりだけに巻く
- その上からラップで包む
- ビニール袋に入れて、空気を抜く
- そのまま冷やして保存する
身に直接ペーパーを当てないので旨味が水分と一緒に逃げにくく、空気を抜くことで腐敗も進みにくい。そういう理屈のようです。
たしかに、水分を抜くということは旨味も一緒に抜いているわけで、言われてみればそのとおりだなと思いました。
⚠️ ただし、これは僕がまだ試していない方法です。「良さそうだ」と思っている段階で、自分の舌で確かめてはいません。試したら結果をこの記事に追記します。
ちなみに僕が熟成させたことがあるのは、今のところ1週間までです。それより長い熟成は未経験なので、そこについて語れることはありません。
※熟成は鮮度管理が命です。釣り場でしっかり血抜きした魚で、冷蔵庫での温度管理を守って行ってください。異臭やぬめりなど「おかしいな」と感じたら、迷わず食べるのをやめる判断も大切です。
食べ方⑤|炙りはサイズで皮の扱いを変える
オオモンハタは炙りも間違いありません。皮の香ばしさと、下の身のねっとり感が一度に来ます。これは何度もやっている、うちの定番です。
ただ、サイズによって皮の下ごしらえを変えています。ここを間違えると、炙ったのに噛み切れない——ということになります。
- 40cm以下|鱗を落としたあと、そのまま刺身状に切って炙る
- 40cm以上|スキ引き(皮を薄くすき取る)してから刺身状に切って炙る
理由は単純で、大型になるほど皮が硬くなるからです。硬い皮をそのまま炙ると、火が入ってさらに硬くなり、食感が悪くなります。スキ引きしておけばそれが和らいで、大型でもおいしく食べられます。
逆に40cm以下なら皮はまだ柔らかいので、鱗を落とすだけで十分。ひと手間かけるかどうかの分かれ目が、だいたい40cmという感覚です。
なお、ここまでの味を出せるかどうかは持ち帰りの温度管理でほぼ決まります。クーラーボックス選びは釣りのクーラーボックスのおすすめ|サイズと保冷力の選び方にまとめました。
この記事は「食べ方」に絞って書いています。そもそもオオモンハタってどんな魚? 釣り方や時期、値段まで知りたい方はオオモンハタとは?特徴・釣り方・食べ方にまとめました。
まとめ|オオモンハタは一匹で五度おいしい
- 捌きは基本の三枚おろし。毒ヒレがないので気楽
- 当日の刺身はコリコリ、味噌汁は出汁の宝庫、皮ポン酢は酒の友
- 本命は1週間熟成の刺身。ねっとり濃厚で当日とは別物
- 熟成は血抜きと温度管理が大前提。無理はしない
「釣って楽しい、食べておいしい」を全部盛りにしたようなオオモンハタ。もし釣れたら、ぜひ一部を熟成に回してみてください。1週間後の自分へ、最高のごほうびになります。
根魚の釣り方はロックフィッシュの始め方でどうぞ。
それでは、よい釣りを。シオカゼでした🎣
長崎で釣りを始める方へ
根魚以外の釣りも含めて、長崎でのルアー釣りを順番にまとめたページがあります。あわせてどうぞ。





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