根魚の煮付け|キジハタとマゴチを一緒に煮て分かった、下処理とアラの話

皿に盛り付けたキジハタとマゴチの煮付け 釣り魚レシピ

こんにちは、シオカゼです。

根魚が釣れたとき、刺身にするか迷って「煮付けってどうなんだろう」と思ったことはないでしょうか。

今回はキジハタ32cmとマゴチ45cmを、同じ鍋で一緒に煮付けにしました。

結論から言うと、キジハタが最高でした。身がプリッとしていて、味もいい。そして意外に思われるかもしれませんが、いちばんおいしいのは身ではなくアラです。

この記事では、僕がやっている下処理から味付け、煮る時間までを写真で書きます。とくに臭みを消す下処理は、ここを外すと台無しになるので詳しく書きました。

キジハタとマゴチを一緒に煮付けにしました。中央がキジハタの頭です
キジハタとマゴチを一緒に煮付けにしました。中央がキジハタの頭です

ハタは煮付け、カサゴは味噌汁|根魚の使い分け

まず全体の話から。ハタの仲間はどれも、煮付けにも味噌汁にも合います。根魚にハズレはありません。

そのうえで僕の感覚では、はっきりした向き不向きがあります。

  • ハタ(キジハタ・オオモンハタ・アカハタなど)… 煮付けが合う
  • カサゴ(アラカブ)… 味噌汁が合う

カサゴは出汁がよく出るので、汁物にすると本領を発揮します。一方ハタは身に厚みがあるぶん、煮汁を吸わせる料理のほうが活きる、という感覚です。

魚ごとの値段や味の比較はハタは高級魚?値段と味をハタ類・クエ・カサゴと比べてみたにまとめています。

煮付けに回すのは30cm以下|大きいものは刺身にしたい

サイズによって料理を変えています。目安はこうです。

  • 30cm以下 … 煮付けに回すことが多い
  • 30cmを超えるもの … 刺身にしたい(あらを煮付けにする事がある)

大きいハタは、寝かせて刺身にしたときの化け方がすごいので、どうしてもそちらに回したくなります。1週間熟成させた刺身の話はハタを1週間熟成させた刺身の話に書きました。

逆に言えば、小さめが釣れたときこそ煮付けの出番です。「刺身にするには物足りないな」というサイズが、煮付けだといちばんおいしく食べられます。

下処理がすべて|臭みの原因を3つ潰す

煮付けで失敗する原因は、ほぼ臭みです。そして臭みの原因はだいたい決まっています。ここを潰せば、味付けが多少雑でもおいしくなります。

① 鱗を残さない

鱗が残っていると、食べたときに気持ち悪いです。煮付けは皮ごと食べる料理なので、刺身以上に鱗の取り残しが目立ちます。

ヒレの付け根やエラ蓋まわりは残りやすいので、指でなぞって確認してください。

② ヒレと表面のぬめりを取る

ヒレと、表面のぬめり。これも臭みの原因になると思っています。

ハタはヒレが硬くてトゲも強いので、取っておくと食べるときも安全です。ぬめりは包丁の背でこそげ落とすか、塩でこすってから洗い流します。

③ 熱湯をかける(霜降り)

仕上げにお湯をかけます。いわゆる霜降りです。

表面が白くなったらすぐ冷水に取り、残った鱗や血合い、ぬめりを洗い流します。この一手間で臭みがはっきり減ります。面倒に感じますが、ここだけは省かないでください。

三枚おろしなど、捌き方そのものの手順はハタの刺身の記事で写真付きで解説しています。ハタ系は基本どおりでいけます。

アラこそ主役|身より先にアラを鍋へ

ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。

煮付けはアラが大事です。というより、アラがメインと言ってもいいくらいです。

頭、カマ、中骨。この辺りから出る出汁が煮汁の味を決めますし、食べても身よりおいしいと感じます。カマの裏側や頭の身は、しっかり味が入っていて箸が止まりません。

今回、鍋に入れたのはアラだけです

キジハタもマゴチも、柵は煮付けに回していません。マゴチの柵をどう刺身にしたかはマゴチの捌き方と食べ方|刺身は塩が合った。45cmを丸ごと使った記録に書きました。煮付けより刺身のほうが合う魚だというのが、食べ比べての実感です。

部位どうしたか
アラ(頭・カマ・中骨)この煮付けに
柵(半分)その日のうちに刺身
柵(残り)熟成中(この記事を書いている時点)

1匹で3回楽しめるということです。アラを捨ててしまうと、このうちの1回がまるごと消えます。

しかもアラはいちばん手間がかからない。柵にするのは包丁の腕が要りますが、アラは切って鍋に放り込むだけです。

柵を寝かせる話は青物の熟成は何日?ネリゴを5日半寝かせて1日目と食べ比べた記録に書きました。根魚でも考え方は同じです。

刺身にしたときに残るアラを冷凍しておいて、後日まとめて煮付けにするのもおすすめです。アラを捨てるのは本当にもったいないです。

味付け|とにかく酒を多めに

煮汁を先に沸かしておきます。魚を入れるのはこのあと
煮汁を先に沸かしておきます。魚を入れるのはこのあと

分量をきっちり量ってはいないので目安ですが、考え方はシンプルです。

  • 酒… 多め。ここがいちばん大事
  • しょうゆ
  • みりん
  • 砂糖
  • ネギの青い部分(あれば)… 臭み消しに

酒を多めに入れるのが僕のやり方です。臭みを飛ばしてくれますし、身がふっくら仕上がります。

目分量ですが、酒3:醤油2:みりん1:砂糖1くらいの分量で入れてます。

具材として大根を入れることもあります。魚の出汁を吸った大根は、正直なところ魚と同じくらいおいしいです。

煮る時間と火加減|20分・落とし蓋はアルミホイル

落とし蓋はアルミホイルで十分。鍋の形に合わせて折るだけです
落とし蓋はアルミホイルで十分。鍋の形に合わせて折るだけです
  1. 沸騰するまでは中火
  2. 沸騰したら弱火に落として、グツグツ煮る
  3. 落とし蓋をする(うちはアルミホイルです)
  4. トータル20分くらい

落とし蓋は専用のものでなくて構いません。アルミホイルを鍋の大きさに合わせて丸めれば十分です。煮汁が全体に回って、味が均一に入ります。

煮すぎると身がパサつくので、20分を目安に様子を見てください。

食べ比べ|キジハタ32cm と マゴチ45cm

今回は同じ鍋で一緒に煮ました。同じ煮汁、同じ時間です。だから味の違いがそのまま出ます。

煮汁が沸いたところにアラを投入。左がマゴチ、右奥がキジハタの頭です
煮汁が沸いたところにアラを投入。左がマゴチ、右奥がキジハタの頭です
キジハタ 32cmマゴチ 45cm
身の食感プリッとしている少しパサつく
味いいいい
総合最高そこそこ

キジハタが最高でした。身がプリッとしていて、味もいい。煮付けにして正解だったと思える食感です。

マゴチはそこそこ。味自体はいいのですが、キジハタと並べると少しパサつきます。比べなければ十分おいしいのですが、同じ皿にあると差が分かりました。

ただこれはマゴチの調理法が煮付けに向いていないのではなくキジハタが美味しすぎたせいだと思います。マゴチは独特な魚なので、捌き方等は別の記事であらためて書きます。

※味の感じ方は人それぞれです。同じ魚でもサイズ・時期・締め方で変わるので、あくまで僕個人の感想として読んでください。

よくある質問(Q&A)

Q. 小さい根魚でも煮付けにできますか?
A. できます。むしろ30cm以下は煮付け向きです。刺身にするには物足りないサイズこそ、煮付けにすると化けます。

Q. 臭みが出てしまいました。原因は?
A. 下処理のどれかが抜けている可能性が高いです。鱗の残り、ぬめり、そして熱湯をかける工程。この3つを見直してみてください。

Q. アラだけで煮付けにしてもいいですか?
A. 十分ありです。むしろアラのほうがおいしいと感じています。刺身を取ったあとのアラを冷凍しておいて、まとめて煮るのもおすすめです。ただ骨だらけで子供には不評です。苦手な人には身をよそってあげましょう。

Q. 冷凍した魚でもできますか?
A. アラなら問題なく使っています。持ち帰りと保存については釣った魚の持ち帰り方|氷締めと血抜きのやり方を参考にしてください。

ハタの仲間の見分け方はハタの種類と見分け方|キジハタ・オオモンハタ・アオハタにまとめました。似ているようで、模様も味も違います。

20分煮た仕上がり。アラに煮汁がしっかり絡んでいます
20分煮た仕上がり。アラに煮汁がしっかり絡んでいます

まとめ|下処理さえ丁寧なら、失敗しません

  • ハタは煮付け、カサゴは味噌汁が合うと感じている
  • 煮付けに回すのは30cm以下。大きいものは刺身へ
  • 臭みの原因は鱗・ぬめり・下処理不足。熱湯をかける工程は省かない
  • アラこそ主役。頭・カマ・中骨が煮汁の味を決める
  • 味付けは酒を多めに。ネギの青い部分と大根も相性がいい
  • 沸騰まで中火→弱火で20分。落とし蓋はアルミホイルで十分
  • 同じ鍋で煮き比べると、キジハタは身がプリッ、マゴチは少しパサつく

根魚は釣って楽しく、食べておいしい魚です。刺身ばかりでなく、ぜひ一度煮付けにしてみてください。とくにアラは、一度食べると捨てられなくなります。

根魚の狙い方はロックフィッシュの始め方|夏に狙う根魚の道具と釣り方にまとめています。煮付けの味は釣り場での処理でも変わるので、根魚の締め方|先にトゲを切る。ハタ・カサゴ・マゴチで違う締める位置もあわせてどうぞ。

この2匹を釣った日の話は【長崎】キジハタ32cm・マゴチ45cm・メッキ|バラシが悔しくて2日続けて朝マズメに入ったに書きました。

それでは、よい釣りを。シオカゼでした🎣

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