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前回の記事で、鬼締めしたネリゴを34時間置いて刺身としゃぶしゃぶで食べた話を書きました。
あのとき、半身は食べずに残していました。頭と骨を付けたまま、そのまま寝かせ続けたんです。
結果から言います。食べたのは釣ってから約5日半後。旨みは確実に増えて、1日目にあった血生臭さは減っていました。
この記事では、寝かせている5日間の見た目の変化と、1日目と5日半後を食べ比べた感想、そしてペーパーを巻くか巻かないかについて書きます。
⚠️ 先に読んでほしいこと
熟成は鮮度管理がすべてです。釣り場で血抜きと冷却ができていない魚では成立しません。
それと青物にはアニサキスがいることがあります。厚生労働省も、内臓は早く取り除くこと、目視で確認することをすすめています。できるだけ早く内臓を出してください。
この記事は僕がやった記録であって、安全を保証するものではありません。異臭やぬめりなど「おかしいな」と感じたら、迷わずやめてください。
やり方|身にはキッチンペーパーを巻きませんでした
今回いちばん試したかったのがこれです。
- 身にはペーパーを巻かない
- エラの部分と尾の部分だけにキッチンペーパーを巻く
- その上からラップで包む
- ジップロックに入れて空気を抜く
- 冷蔵庫(チルド)で保管
理由は水分が抜けすぎるのを防ぐためです。ペーパーを身に直接巻くと、たしかに水気は取れますが、旨みも一緒に持っていかれている感じがありました。
食べない場所のエラと尾だけを押さえて、身は自分の水分の中で寝かせる。これが今回のやり方です。
真空パック器は持っていません|ジップロックで代用できます
熟成の記事を読むと真空パック器が出てきますが、僕は持っていません。
代わりにやっているのがこれです。
- ラップで包んだ魚をジップロックに入れる
- ジップは閉じずにおく
- 袋の上にクッションを置いて、体重をかけて潰す
- 空気が抜けたところでジップを閉じる
これでだいたい真空になります。クッションを使うのは、手で押すより面でまんべんなく空気を押し出せるからです。魚の形に沿ってくれます。
専用の機械がなくても、ここまではできます。
ちなみに使っているのはエリエールのキッチンペーパーとサランラップ、それにジップロックです。特別なものは何も使っていません。
経過|5日間の見た目の変化
毎日、頭と身を撮りました。鮮度の判断はエラや目に出やすいので、頭も一緒に残しています。
熟成 約60時間


目はまだ澄んでいて、黒目がはっきり見えます。身もピンクで、血合いの赤がくっきりしています。
熟成 約85時間


目がわずかに白んできました。身の色も、鮮やかさが少し落ち着いてきています。
熟成 約108時間


血合いの赤が、明るい赤から沈んだ色に変わってきました。ここは腐敗ではなく、時間が経てば普通に起きる変化です。
熟成 約120時間(食べる直前)


ここまで来ると、目の白濁が少し分かります。ただ匂いは魚の匂いのままで、酸っぱさや刺激臭はありませんでした。
食べる前にやったこと|表面は削ぎ落とす
空気に触れていた表面は、包丁で削ぎ落としました。

色が変わっている部分、乾いている部分をトリミングして、中のきれいな身だけを刺身にします。ここをケチると、せっかくの熟成が台無しになります。
もったいなく感じますが、削る前提で厚めに寝かせておくのが正解だと思いました。
包丁の使い分け|専用のものがなくてもできます
| 魚の状態 | 使う包丁 |
|---|---|
| 丸ごと(頭・骨つき) | 出刃包丁 |
| 柵になっている | 刺身包丁 |
基本はこの使い分けです。
ただ今回のトリミングは、普段使いの包丁でやりました。他の料理の途中でそのまま始めてしまったからです。
正直に言うと削ぐのはきつかったです。刺身包丁のほうが断然やりやすい。それでもできました。
「専用の包丁がないから熟成は無理」ということはありません。
ちなみに今回使った普段使いの包丁は、グローバルのペティーナイフ GS-3です。小ぶりで取り回しがよく、野菜を刻むのにも魚を触るのにも使っています。
もう10年ほど使っています。オールステンレスなので、柄と刃の境目に汚れが溜まりません。魚を触ったあとでも丸ごと洗えるのが、いちばんありがたいところです。
※ リンク先は三徳包丁とシャープナーがついた3点セットです。僕が今回魚に使ったのは、その中のGS-3(ペティーナイフ)です。
ただ、この削ぎ落とした身は活用しています。

エソでかまぼこを作ったときと同じように、ネリゴの身はミンチにします。具の野菜(にんじん、玉ねぎ)は細かく切っておきます。
小麦粉と塩コショウ、水を少々入れて混ぜ合わせる。

フライパンに油を多めにひき、焼いたらハンバーグ風ミンチ天が完成します。

絶品でした。余った身がある時や刺身が苦手な方でも食べられると思います。
食べ比べ|1日目と5日半後
正直に書いておくと、食べたのは1日目と最終日の2回だけです。毎日少しずつ食べ比べたわけではありません。途中の写真は見た目の記録です。
| 1日目 | 5日半後 | |
|---|---|---|
| 匂い | 血生臭さがあった | 臭みが減った |
| 食感 | ハリがある・コリコリ | 柔らかい |
| 旨み | あっさり | 明らかに濃い |
いちばん驚いたのは血生臭さが減ったことです。1日目は「青物だなあ」という匂いがありましたが、5日半後はそれが減りました。

食感は釣りたてより柔らかくなります。コリコリを求めるなら1日目、旨みを求めるなら寝かせたほう、という分かりやすい違いでした。
前回の記事で書いたとおり、塩水で軽く洗うと臭みが取れるので、気になったときはやってみてください。
結論|ペーパーは巻くべきか
今回やってみて、魚と日数で変えるのがいいと思いました。
| 条件 | ペーパー |
|---|---|
| ハタ系など、熟成に向いた魚を3日くらい | 巻くのもアリ |
| 青物、または長期の熟成 | 巻かないのがおすすめ |
ペーパーを巻くと水分がかなり抜けます。短い期間で、もともと身がしっかりした魚なら、それが良い方向に働きます。
でも長く寝かせるなら抜けすぎます。青物は特にそう感じました。
ハタ系を1週間熟成させたときの話はオオモンハタの食べ方に書いています。あちらはペーパーを巻いたやり方なので、読み比べると違いが分かると思います。
やってみて良かったこと
味の話とは別に、その日のうちに捌かなくていいのが本当に楽でした。
釣りから帰って、疲れた体で包丁を持たなくていい。ゴミ出しの曜日に合わせて捌くこともできます。魚のゴミは匂うので、これは地味に大きいです。
次にやること
今回は5日半で止めました。このときはそれ以上は未経験でした。
その後、41cmのネリゴの半身を12日まで寝かせました。記録はネリゴを12日寝かせた刺身にあります。次は、状態が良ければ1ヶ月を試すつもりです。
追記:その後に釣れたネリゴ41cm・37cmは、5日目に刺身で食べました。脂が乗ったまま、熟成した旨みが増えていました。記録はネリゴ41cm・37cm|小さい方が内臓脂肪たっぷりだったに書いています。
ひとまずは、先日釣れたキジハタ、マゴチを1週間寝かせてみます。釣行記:キジハタ32cm・マゴチ45cm・メッキ、マゴチのほうはマゴチの捌き方と食べ方|刺身は塩が合った。45cmを丸ごと使った記録にまとめました。フグに近い弾力がある魚なので、寝かせてどう変わるかを追記する予定です。
追記:結果が出ました。キジハタを1週間、マゴチを6日寝かせて食べ比べた記録に書いたとおり、キジハタとマゴチで結果が逆になりました。同じ日に釣って同じ方法で寝かせたのに、片方は行きすぎ、片方はまだ足りない。日数だけでは決められないと分かった回です。
追記:ネリゴは、41cmの半身を12日寝かせました。色はほとんど変わらず、ぬめりもなし。食感もあまり変わりませんでした。記録はネリゴを12日寝かせた刺身にあります。
よくある質問(Q&A)
Q. 青物は何日寝かせるとおいしいですか?
A. 僕がネリゴで試したのは約5日半です。1日目にあった血生臭さが減り、旨みは明らかに濃くなりました。食感は釣りたてより柔らかくなります。
Q. 熟成させるとき、身にキッチンペーパーは巻きますか?
A. 青物を長めに寝かせるときは巻いていません。エラと尾の部分だけにペーパーを巻き、ラップで包んでジップロックで空気を抜き、チルドで保管しました。身に直接巻くと、水分と一緒に旨みも抜ける感じがあったからです。
Q. 真空パック器がなくても熟成できますか?
A. できます。ラップで包んだ魚をジップロックに入れ、ジップを閉じずに袋の上にクッションを置いて体重をかけ、空気が抜けたところで閉じると、だいたい真空になります。
Q. 熟成させた魚は、そのまま刺身にしますか?
A. 空気に触れて色が変わった表面や乾いた部分は、包丁で削ぎ落としてから刺身にします。削った身はハンバーグ風のミンチ天にして食べました。
Q. 熟成で気をつけることは?
A. 釣り場で血抜きと冷却ができていることが前提です。青物にはアニサキスがいることがあるので、内臓はできるだけ早く出してください。異臭やぬめりなど「おかしいな」と感じたら、迷わずやめてください。
まとめ
- ネリゴを約5日半熟成させた(鬼締め・内臓は早めに処理)
- 身にはペーパーを巻かず、エラと尾だけに巻いてラップ+袋で空気を抜いた
- 1日目の血生臭さは消え、旨みは明らかに濃くなった
- 食感は釣りたてより柔らかくなる
- 表面は包丁で削ぎ落としてから食べる(刺身包丁のほうがやりやすい)
- ペーパーはハタ系×3日なら巻く、青物×長期なら巻かない
- 異変を感じたら、迷わずやめる
締め方と持ち帰り方は青物の締め方と持ち帰り方に、釣ったときの様子はネリゴ36cmの釣行記に書いています。
それでは、よい釣りを。シオカゼでした🎣



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